強いマッサージ・強い刺激を求めるということは?

特に肩周辺・腰部において刺激の強い限度を超えたマッサージを求める方が一定数みえます。

このパターンの場合、おそらくお客さんもこんなことをおっしゃいます。

「感覚がない」「押されてる感覚もない」

どうにかしてほぐそうと、お客さんの期待に応えるべく施術者は両足で踏ん張り体重を乗せ全身全霊で施術している方や器具や棒などをもちいて強い刺激を入れる方もみえます。

しかし、力任せに踏ん張ってただ一生懸命に施術しているうちは施術者の技術・知識不足です。

的確な場所を探せてなく力任せに必死に施術しても逆に組織を傷つけてしまう可能性もあります。

正直、昔は僕も強く押せればなんとかなると慢心し何年目くらいまでだったかそういった時期もありました。

勿論、強もみのすべてがいけないわけではなく一部の方はそれで体の調子が変わったと感じる方もいるでしょうから一概にいえませんが、強い刺激が入るとお客さんの体になにが起こるか?

アルントシュルツの法則というものがあり、弱い刺激をすることで神経機能を喚起し、中程度の刺激で神経機能を興奮させ、強い刺激は神経機能を抑制し、最強度の刺激で静止するという法則です。

強すぎる刺激は、その機能を停止させたり弱めてしまうという事です。

強い刺激で上書きしてしまうという方法もありますが・・・

うちでは10代~90代までのお客さんがいます。

お客さん一人一人その日その時の状態により弱めの刺激から強めの刺激までお客さんの体や感覚と施術者からみたお客さんの体の変化に合わせた加減をすり合わせていくことが腕の見せ所の一つだと思います。

度を越した最強度の刺激は揉みでも電気刺激や足つぼなどでもあまりいいとは言えません。

きっと一時的には最強刺激で上書きしてしまい、楽になったと感じるかもしれませんが戻りも早いでしょう。

今、とあるPT(理学療法士)の方に僕の施術が参考になるかどうかわかりませんが教えてほしいと依頼を受けています。

堅苦しくなく練習会みたいにしようかなと考えている所ですが、それこそ医療現場のリハビリなどで、「痛い~・・・!」「ふ~ふ~」など息を荒くして耐えてる光景見たことがありますか?医療現場と徒手施術家とはジャンルが違う部分もありますが、度を越えた強刺激を入れることはないという認識は同じだと思います。

今うちに来ていただいているお客さんは十分感じてくれてると思いますが、お客さんの体に最小限の負担で何かしら効果を実感して帰っていただく。

こんなことを意識して施術しています。